花火セットに思う

子供用の手持ち花火セットは、夏休みの夜のお楽しみの一つでした。
お風呂に入り、夕食を食べてから近所の子供達が集まって花火をするのは夏休みだけのイベントで本当に楽しかったです。

各家庭1パックずつ手持ち花火セットを持ち寄って花火大会は始まります。
どこの家もたいてい子供は2人、兄弟で1セットの花火をするのですが、このときたいてい男の子同士の兄弟はけんかになります。
なぜなら鉄砲型の一番いい花火は1本しか入っていないからです。そんなときは女の子同士の姉妹が鉄砲型花火1本と線香花火2本をトレードするのです。

花火セットなんてたくさん種類がありそうなものなのに、昭和のあの時代、近所の子供達が買うお店は決まっていてみんな揃えたように同じ花火セットを持ち寄るのです。
わいわい楽しい夏の夜、最後は線香花火でしめるのも毎度のことです。線香花火の火花がぽとっと落ちると子供達はそれぞれの家に帰っていきます。

濡れた髪にサッカー生地のワンピース、ピンクのビーチサンダルで花火をした楽しかった夏の日のことは、毎年梅雨が明けるとほんわか思いだし、花火の火薬の臭いもつーんと胸にこみ上げてきます。